飛びかかる陽
馬の群れを見ていると、オス同士だと、よくお互いに立ち上がり、飛びかかって遊んでいる。
メスはあまり立ち上がっているのを見ない。
メスに乗って交尾するというオスの習性があるようで、子馬のころから立ち上がって遊ぶようだ。
陽が最近、立ち上がって遊ぶようになった。
詩や楽に飛びかかる分にはいいのだが、人間にも容赦しない。
放牧場を掃除中、かがんでいると、後ろから突然飛びかかってきた。
すでに50キロ近くあると思われる陽。
遊びたいという気持ちはかわいいけど、今のうちに止めさせないといけない。
大げさに怒って追い返すと、あわてて逃げていったが、納得がいかない様子で、遠くからこちらを向いてヒヒーンと鳴いていた。
楽も、人に慣れてきたころ、飛びかかってきたときがあった。
すでに生後10ヶ月近くになっていたため、本当にシャレにならない事態だった。
そのころは、夢中で世話やしつけに追われていて、あっという間に時間が過ぎていった。
もう忘れかけてしまっていたけど、陽のおかげで、そんなことも思い出した。
詩に飛びかかって遊ぶ陽