馬たちとカイロプラクティック その1
以前、楽が前足を痛めてしまったことがあった。
一週間ぐらいでよくなったけど、今度はその直後に後ろ足を痛めたようだった。
歩いているときはあまり違和感を感じないのに、速歩や駆け足になると、おかしいと思える状態が続いていた。
獣医さんの意見では、様子見ということだった。
ところがなかなか治らない。
そこで、自分が診てもらっているカイロプラクティックの先生に相談してみた。
先生は、楽が走っている動画などを見て、馬は施術したことないけど、と引き受けてくださった。
ある休診日の午前中、先生が到着した。
楽がちゃんと大人しく施術を受けられるのか、ちょっと心配した。
先生といろいろ相談して、慎重に様子を見ながらということになった。
最初に、リードを使って楽を歩かせたり速歩をさせたりしてみた。
先生は、歩いているときも微妙におかしいね、という。
早速、後ろ足を触り始めた先生。
ちょっとヒヤヒヤしていたが、楽は大人しくしていた。
触ってみてすぐ、先生は、後ろ足は両方ともおかしいよ、という。
どうも痛いというより、足がうまく上がらない状態なんじゃないか、ということだった。
とりあえず施術してみようと、先生の武器を出して施術が始まった。
先生の施術方法は、アクティベーターという注射器のおもちゃのようなものを、問題のある部分に当てて、パチン、と軽い振動を与えるというものだ。
自分が通い始めたころ、正直こんなのが効くのだろうか…と思ってしまったが、去年、ガンコな腰痛に苦しんでいた私にもすぐに効果があった。
パチン、パチンと楽の足を施術していく。
この方法はアメリカ生まれだそうで、アメリカでは実際に馬の施術にも使われるということだった。
ひととおり終わって、もう一度楽をリードで歩かせたり速歩をさせたりしてみた。
さっきよりも多少足が上がっている。
先生は、いったん今日はここまでにして、来週また来てくれる、ということになった。
先生来たよ、と呼びに行ったけど、なかなか起きてこなかった。
後ろ足を中心に診てくださった
アクティベーターの施術
私が前に立っていたので、施術中も服など噛もうとしてきた楽