冬の馬たち 日の短さ
3月ぐらいになると、だいぶ日が長くなって、朝起きたときはもう明るくなっている。
今の時期はまだ、朝エサをやりに出るときはまだ真っ暗。
月や星がきれいで、完全に夜空という感じ。
ヘッドライトをつけて出ていくと、馬たちはもう出入口で待ち構えていて、ライトの光にまぶしそうな顔をする。
冬の間は、起きる前にタイマーで暖房をつけているため、たぶん室外機の音で人間が起きてくるのがわかるんだと思う。
部屋の電気をつける前から、もう出入口に集まってきているのがわかる。
日が長くなって、暖かくなると、朝は暖房もつけないし、明るいから電気もつけなくなる。
そうすると馬たちは、人間が起きてきたことに気付かないことがあるらしく、出ていくと放牧場で寝ていることがある。
馬は暗いところでもわりと目が見えるようだ。
とはいっても、夜の暗闇は、慣れていないと、不安に耐えられないという話はよく聞く。
普段、馬房に入れて飼われている馬は、夜放牧されると、不安を感じて脚が腫れるまで一晩中歩き回ったりすることがあるそうだ。
楽も詩も、生まれてからずっと昼夜放牧で育ったから、夜も馬房に戻らず、よく外で寝ている。
夜の放牧に慣れている馬なら、昼夜放牧にしたほうが馬にとってはストレスが少ないことはわかっていたけど、飼い始めた頃は、夜脱走したらどうしよう、と人間のほうが不安だった。
馬の睡眠時間は短く、2~4時間とも言われている。
人間が寝ている間も、馬たちは活動している。
人間の知らない夜の時間を、馬たちはどんなふうに過ごしているのか、体力があるときにこっそり観察してみたいと思っている。
日が短いので、週末もダラダラしていると、あっという間に夕方になってしまう。
リードを噛んで遊ぶ陽