子馬が倒れてる
3頭での放牧がうまくいったので、思い切って夜も放牧したままで、一晩明けた。
9月18日
朝から乗馬関係の知人がたずねてきた。
「子馬が倒れてるよ!」とあわてた様子で教えてくれた。
たぶん、寝ているだけだと思うが、みんなで一緒に放牧場に行くと、陽が放牧場の真ん中で横になっていて、楽と詩が陽を見守るように立っていた。
放牧場のまわりには、近所の人も何人かいて、「さっきから起きないんだよ」と声をかけてくれた。
3頭で長時間放牧するのは始めてだったので、陽をはじめて見た人も多かった。
確かに、陽は寝ていると、倒れているように見える。
しかも、少し触ったぐらいじゃ起きない。
歯が生えてきたかどうか見ようとして、手で陽の口をこじ開けても、いびきをかいて寝ていたりする。
でも、私たちが来たことで、エサをもらえると思った詩が馬房に向かって歩き始めると、陽も起き上がって、詩のあとについて歩き始めた。
このあとも、何人かの方から「倒れている」と声をかけられた。
気にかけてもらっていることに、本当に感謝の気持ちでいっぱいになった。
そういえば、楽がうちに来たときは、生後8ヶ月だった。
そのころはやっぱり放牧場で寝ていて、「倒れている」とよく言われた。
大人の馬に比べて、子馬は寝ている時間が長いせいで、その現場を目撃する機会が多いのだと思う。