道産子(北海道和種馬)飼育日記

埼玉県で道産子3頭を飼育しながら会社勤めしています。

少し風邪気味?だった陽

最近の急な冷え込みもあって、人間のほうは会社で風邪が流行って、咳をしている人が多くなっている。 馬はみな元気だったのだが、先週金曜の夜、突然、陽の様子が少しおかしくなった。昼間ずっと雨が降っていて、夜になってかなり冷え込んできていた。 家に…

ハロウィンと馬

ハロウィンといえば仮装。馬にも仮装させたいという気持ちが盛り上がってしまうこの時期。 昔の人も、武士が乗る馬には、和鞍に三懸(さんがい)という装飾品をつけるなど、馬を飾ることがあったようだ。伝統的なお祭りに使われる馬も、きれいな装飾品をつけ…

夜のコスプレ

平日は毎朝4時半起きで、一仕事してから会社に出勤している。8月ごろはまだ明るかったけど、今は真っ暗。馬房の電気を点けてエサと水をやり、放牧場でのボロ(馬糞)拾いは、ヘッドライトをつけて作業する。 夜、帰ってきてからのエサやりは、やっぱり真っ暗…

馬たちと柿

馬といえば、ニンジンが思い浮かぶ。でも、ニンジンに限らず甘いものは大好きで、リンゴや梨などの果物もよく食べる。それも、味を覚えてしまえばという話で、食べたことのないものは、最初は警戒するようだ。 楽がうちに来たとき、ニンジンをやったら葉っぱ…

楽と詩が生まれた牧場

2014年に入って、馬房や放牧柵がある程度出来上がってきたころ、いよいよ具体的に馬の購入について考えるようになった。 元々、道産子への思い入れが強かったので、他のどの種類でもなく、道産子を飼うつもりだった。 馬を購入する場合、まず馬喰(ばくろう…

陽と女の子

馬は、ヒヒーンと鳴くんでしょ?と、友達によく言われる。 私のこれまでの印象だと、馬がヒヒーンと鳴くのは、離れている群れの仲間を呼ぶ時、だと思っていた。 馬たちは、ヒヒーンのほかにも、いくつか鳴き声がある。 詩の場合、エサがほしいとき、家の中が…

詩との出会い

詩は、生まれてから去年の9月、3才でうちに来るまで、北海道大学の静内牧場にいた。 北大では、種の保存のため道産子を繁殖している。他の多くの道産子牧場と同じで、春になると繁殖牝馬の群れの中に種馬を1頭入れる。翌年春に生まれた子馬は、離乳後、オス…

馬たちの性格

陽は、生まれたときから人間が近くにいる環境にいるせいか、今のところ、人間の行動や人工物にあまり驚いたりしない。 楽は、わりと臆病で、見慣れないものをいちいち怖がったりする。詩はというと、もともと図太い性格だったけど、子どもを産んでからさらに…

はじめての削蹄

楽と詩が生まれた牧場では、半年に1度、蹄を切って整える「削蹄」をやっているという。3才まで牧場にいた詩は、何度か削蹄をやった経験があるはずだ。 楽は、生後8ヶ月でうちに来た。離乳した直後だったし、まだ削蹄の経験はなかったんじゃないかと思う。 乗…

馬の知能

馬は、犬や猫に比べて、記憶力がいいが、頭はよくない、とよく聞く。一度見たものは忘れないが、人間のことは、個体識別まではできない、という話もある。 だけど、本当はもっとずっとわかってるんじゃないか、と思うことがある。 楽と詩は、かわいがってく…

ワンちゃんと陽

楽も詩も、北海道にいるときは、山の中で群れの生活していて、鹿や熊や牛は見たことがあっただろうが、犬や猫は見たことなかったんじゃないかと思う。2頭とも最初に犬を見たとき、警戒して近づかなかった。 楽がうちに来てから、詩が来るまでの8ヶ月、楽は1…

腹帯の練習

いつかは陽にも鞍を乗せる日が来る…。楽や詩に鞍を乗せたときの緊張を思い出す。 体を触ることさえできれば、鞍を乗せずにまたがることは、馬にとってそれほどハードルが高くないらしい。楽も詩も、体に触れるようになると、エサを食べているときに、そっと…

陽の好奇心

陽は、何にでも興味を示す。 エサを取りに物置に入ると、当然のように一緒に入ろうとする。物置は、前後に出入り口がある。エサが目的ではなく、物置の中のトラクターや、物置の後ろから出て、あちこちにおいをかいだりしている。 先日、何をやってるのかと…

初めての伝貧検査と黄色い手帳

馬を飼育する場合、家畜伝染病予防法という法律があって、馬伝染性貧血(伝貧)にかかっていないかどうか、保健所の検査を受けることになっている。 最近はあまり見つかっていない伝染病らしいが、陽性だと殺処分されてしまうという恐ろしい病気だ。昔は毎年…

目標は予防接種

毎年春になると、獣医さんが各地の乗馬クラブなどを回って、馬の予防接種を行う。強制ではないが、競技会に出る馬などは、受けていないと出場できないそうだ。馬インフルエンザ、日本脳炎、破傷風の3種混合を受けることが多い。 獣医さんからのアドバイスで…

子馬の授乳期間と離乳

馬の乳房は牛と違い、乳汁を溜めておけない構造なんだとか。そのため、子馬は短い時間にしょっちゅう、おっぱいを飲んでいる。 傍目からは、あまり飲んでいないように見えて、栄養が足りているのか心配になる。 それでも、生まれた頃はまだ抱っこできるくら…

飛びかかる陽

馬の群れを見ていると、オス同士だと、よくお互いに立ち上がり、飛びかかって遊んでいる。 メスはあまり立ち上がっているのを見ない。メスに乗って交尾するというオスの習性があるようで、子馬のころから立ち上がって遊ぶようだ。 陽が最近、立ち上がって遊…

陽のお気に入り

陽は、詩と楽がエサを食べている間、ヒマそうにしている。 いっちょまえにエサを口に入れてモグモグしているのだが、まだ歯がないし、食べられてはいないと思う。 そのため、人間にまとわりついてきて、かゆいところをかいて欲しがったり、服を噛んできたり…

楽と詩の調馬索

10月1日(土) 今日は、陽の名付け親になった友人が遊びに来ることになっている。引き馬ぐらいしてあげたいのだが、なにしろ、もう2ヶ月は乗っていない。 午前中、久しぶりに2頭に調馬索をかけてみた。直径12メートルの円形状に柵を作った丸馬場の中で、私が…

群れになった3頭

9月30日(金) 今朝も、家から見えるところに馬たちはいなかった。 外へ出て、放牧場のほうをライトで照らすと、陽が寝ていて、陽のそばに立っていた楽と詩がこっちを見た。楽と詩は、こちらへ向かって歩き始めたが、陽が起きないので、途中で立ち止まって、…

汚馬の親子

9月29日(木) ゆうべはまた雨が降って、地面はぐちゃぐちゃになっていた。 こういうときは、馬房で寝ているのかと思いきや、朝外へ出てみると、馬たちは放牧場にいた。 馬房に戻ってきた3頭の汚さが、「ゆうべは外で寝ました」と雄弁に物語っていた。 その…

初めての無口

9月28日(水) 馬の頭に付ける無口、ウシの場合はモクシというらしい。これを付けないと、引いて歩くことも、つなぐこともできないので、付けられるよう慣らす必要がある。 楽は、生後8ヶ月でうちに来た時、無口を付けてつながれるところまでは調教済みだっ…

詩のエサ、楽のエサ

9月27日(火) 馬のエサは、何をやればいいだろう…。 馬の種類や運動量によって、エサの内容はだいぶ違う。競走馬や馬術競技をする西洋馬は、いつもいいエサを食べているらしい。 道産子のような在来馬で、なおかつ、うちの馬にように、ほとんど乗られること…

馬からのプッシャー

ゆうべ、楽はまだボーッとしていて、食欲もあまりなかった。まだ出血が少しあるのだが、血が止まってしまうほうが怖い、と獣医さんが言っていた。 9月26日(月) もう去勢が終わったので、3頭で放牧したままで一晩過ぎた。 これまでは、朝起きる時間になると…

楽の去勢

9月25日(日) 今日は、朝10時ごろ獣医さんが来て、楽の去勢をすることになっている。獣医さんに、朝はエサをやらないよう言われていた。 詩だけにエサをやるわけにもいかず、2頭とも去勢が終わってからやることにした。 去勢は簡単な手術だと聞くのだが、麻…

子馬の歯が生える

9月24日(土) 今日も曇り空ですっきりしない。雨は降らなそうだったので、放牧場を区切って、朝から楽と母子を別に放牧した。 詩も楽も、エサの牧草をやると、鼻でかきまわして散らかしてしまう。陽はその散らかった牧草の上で寝るのが気に入ったらしい。と…

去勢の日程

9月23日(金) 数日前は曇りの予報だったのに、また朝から雨が降っている。どうしようか迷って、詩と陽を馬房に入れたまま、楽を放牧した。 もし雨が止んだら、母が放牧を入れ替えてくれるということだった。晴れているときはいいけど、雨が多いのが悩みどこ…

子馬のコスプレ

9月22日(木・祝) 陽を今後、乗用馬として調教するためには、人間に触られたり、周りで音がしたり、ビニール袋が風で飛んできたりしても、いちいち驚かないように慣らしていかなければならない。 という話とは関係ないかもしれないけど、100均やドンキで買…

やんちゃな子馬と寂しい父馬

昨晩は、詩と陽を馬房に入れて、楽だけを放牧していた。 陽は生まれて間もない頃は、人間のことを多少警戒していて、触ろうとすると逃げることも多かった。最近は、掃除をしていると、興味津々な様子で近づいてきて邪魔をする。 人の服を噛むのも好きで、噛…

昼夜放牧

9月19~20日 詩に発情がきていないか心配しながらも、昼夜放牧を続けていた。 雨ばかりだったけど、楽も詩も陽もおかまいなしに、雨の中でも外にいる。陽は、1日中詩について歩くのは相当疲れるらしく、夜はクタッと寝てしまう。 馬は、夜は馬房に入れること…